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中夜に起て婢の眠れる間にわが子をわれの側より取りて之を己の懐に臥しめ己の死たる子をわが懐に臥しめたり
然るに此婦其子の上に臥たるによりて夜の中に其子死たれば
朝に及びて我わが子に乳を飮せんとて興て見るに死ゐたり我朝にいたりて其を熟く視たるに其はわが生るわが子にはあらざりしと