章全体を読む
かれは侮られて人にすてられ 悲哀の人にして病患をしれり また面をおほひて避ることをせらるる者のごとく侮られたり われらも彼をたふとまざりき
かれは主のまへに芽えのごとく 燥きたる土よりいづる樹株のごとくそだちたり われらが見るべきうるはしき容なく うつくしき貌はなく われらがしたふべき艶色なし
まことに彼はわれらの病患をおひ我儕のかなしみを擔へり 然るにわれら思へらく彼はせめられ神にうたれ苦しめらるるなりと