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斯くのごとく舌もまた小きものなれど、その誇るところ大なり。視よ、いかに小き火の、いかに大なる林を燃すかを。
また船を見よ、その形は大く、かつ激しき風に追はるるとも、最 小き舵にて舵人の欲するままに運すなり。
舌は火なり、不義の世界なり、舌は我らの肢體の中にて、全身を汚し、また地獄より燃え出でて一生の車輪を燃すものなり。