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イエスの屍體の置かれし處に、白き衣をきたる二人の御使、首の方にひとり足の方にひとり坐しゐたり。
然れどマリヤは墓の外に立ちて泣き居りしが、泣きつつ屈みて墓の内を見るに、
而してマリヤに言ふ『をんなよ、何ぞ泣くか』マリヤ言ふ『誰かわが主を取去れり、何處に置きしか我しらず』