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なんぢ、我は富めり、豐なり、乏しき所なしと言ひて、己が惱める者・憐むべき者・貧しき者・盲目なる者・裸なる者たるを知らざれば、
かく熱きにもあらず、冷かにもあらず、ただ微温きが故に、我なんぢを我が口より吐き出さん。
我なんぢに勸む、なんぢ我より火にて煉りたる金を買ひて富め、白き衣を買ひて身に纏ひ、なんぢの裸體の恥を露さざれ、眼藥を買ひて汝の目に塗り、見ることを得よ。