章全体を読む
明くる日アグリッパとベルニケと大に威儀を整へてきたり、千卒長ら及び市の重立ちたる者どもと共に訊問所に入りたれば、フェストの命によりてパウロ引出さる。
アグリッパ、フェストに言ふ『我もその人に聽かんと欲す』フェスト言ふ『なんぢ明日かれに聽くべし』
フェスト言ふ『アグリッパ王、竝びに此處に居る凡ての者よ、汝らの見るこの人は、ユダヤの民衆が擧りて生かしおくべきにあらずと呼はりて、エルサレムにても此處にても我に訴へし者なり。