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『われら牢舍の堅く閉ぢられて、戸の前に牢番の立ちたるを見しに、開きて見れば、内には誰も居らざりき』
下役ども往きしに、獄のうちに彼らの居らぬを見て、歸りきたり告げて言ふ、
宮守頭および祭司長らこの言を聞きて、如何になりゆくべきかと惑ひいたるに、