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マリヤこの言によりて心いたく騷ぎ、斯かる挨拶は如何なる事ぞと思ひ廻らしたるに、
御使、處女の許にきたりて言ふ『めでたし、惠まるる者よ、主なんぢと偕に在せり』
御使いふ『マリヤよ、懼るな、汝は神の御前に惠を得たり。