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なんぢは我に接吻せず、此の女は我が入りし時より、我が足に接吻して止まず。
かくて女の方に振向きてシモンに言ひ給ふ『この女を見るか。我なんぢの家に入りしに、なんぢは我に足の水を與へず、此の女は涙にて我 足を濡し、頭髮にて拭へり。
なんぢは我が頭に油を抹らず、此の女は我が足に香 油を抹れり。