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その同僚ひれ伏し、願ひて「寛くし給へ、さらば償はん」と言へど、
然るに其の家來いでて、己より百デナリを負ひたる一人の同僚にあひ、之をとらへ、喉を締めて言ふ「負債を償へ」
肯はずして往き、その負債を償ふまで之を獄に入れたり。