章全体を読む
人は二人の主に兼ね事ふること能はず、或はこれを憎み彼を愛し、或はこれに親しみ彼を輕しむべければなり。汝ら神と富とに兼ね事ふること能はず。
されど汝の目あしくば、全身くらからん。もし汝の内の光、闇ならば、その闇いかばかりぞや。
この故に我なんぢらに告ぐ、何を食ひ、何を飮まんと生命のことを思ひ煩ひ、何を著んと體のことを思ひ煩ふな。生命は糧にまさり、體は衣に勝るならずや。