
詩編 94
神の正義と被圧迫者への安心
詩篇94章では、詩人はしえたげや邪悪に直面して神に正義を求めます。詩人は神が報復と正義の神であることを認め、しえたげる者に対して行動を起こすよう神に求めます。また、神が人の思いを知っており、最終的には正義をもたらすことに励まされます。
1ヱホバよ仇をかへすは汝にあり神よあたを報すはなんぢにあり ねがはくは光をはなちたまへ
2世をさばきたまふものよ 願くは起てたかぶる者にそのうくべき報をなしたまへ
3ヱホバよ惡きもの幾何のときを經んとするや あしきもの勝誇りていくそのとしを經るや
4かれらはみだりに言をいだして誇りものいふ すべて不義をおこなふ者はみづから高ぶれり
5ヱホバよ彼等はなんぢの民をうちくだき なんぢの業をそこなふ
6かれらは嫠婦と旅人との生命をうしなひ孤子をころす
7かれらはいふ ヤハは見ずヤコブの神はさとらざるべしと
8民のなかなる無知よ なんぢらさとれ 愚かなる者よ いづれのときにか智からん
9みみを植るものきくことをせざらんや 目をつくれるもの見ることをせざらんや
10もろもろの國ををしふる者ただすことを爲ざらんや 人に知識をあたふる者しることなからんや
11ヱホバは人の思念のむなしきを知りたまふ
12ヤハよなんぢの懲めたまふ人なんぢの法ををしへらるる人は さいはひなるかな
13かかる人をわざはひの日よりのがれしめ 惡きもののために坑のほらるるまで これに平安をあたへたまはん
14そはヱホバその民をすてたまはず その嗣業をはなれたまはざるなり
15審判はただしきにかへり心のなほき者はみなその後にしたがはん
16誰かわがために起りたちて惡きものを責んや 誰か我がために立て不義をおこなふ者をせめんや
17もしヱホバ我をたすけたまはざりせば わが霊魂はとくに幽寂ところに住ひしならん
18されどわが足すべりぬといひしとき ヱホバよなんぢの憐憫われをささへたまへり
19わがうちに憂慮のみつる時 なんぢの安慰わがたましひを喜ばせたまふ
20律法をもて害ふことをはかる惡の位はなんぢに親むことを得んや
21彼等はあひかたらひて義人のたましひをせめ罪なき血をつみに定む
22然はあれどヱホバはわがたかき櫓 わが神はわが避所の磐なりき
23神はかれらの邪曲をその身におはしめ かれらをその惡き事のなかに滅したまはん われらの神ヱホバはこれを滅したまはん