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その頬は馨しき花の床のごとく 香草の壇のごとし その唇は百合花のごとくにして沒藥の汁をしたたらす
その目は谷川の水のほとりにをる鴿のごとく 乳にて洗はれて美はしく嵌れり
その手はきばみたる碧玉を嵌し黄金の釧のごとく 其躰は靑玉をもておほひたる象牙の彫刻物のごとし