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『何ぞこの香 油を三 百デナリに賣りて、貧しき者に施さざる』
御弟子の一人にて、イエスを賣らんとするイスカリオテのユダ言ふ、
かく云へるは貧しき者を思ふ故にあらず、おのれ盜人にして、財嚢を預り、その中に納むる物を掠めゐたればなり。